メルトスルーした核燃料をそのままにして住民はどんどん帰還させようとする田中俊一氏の欺瞞

チェルノブイリ原発事故から30年目の節目となる日に、NHKのインタビューに原子力規制委員会の田中委員長は「溶け落ちた燃料などの放射性廃棄物をどこかに持っていけと空理空論を言うのは簡単だが現実味がない。原発に長期に安定保管するしかないと思う」と答えたようです。元々、福島第一原発の3基の原子炉で溶け落ちた核燃料については、国や東京電力は5年後の平成33年に安全を確保した状態で取り出しを始めると言っていましたが、この田中氏の発言では5年というよりはもう何十年もここに置いておけ、と言っています。
実際チェルノブイリ原発事故の事後処理などはその発想でやっていて、「石棺」と呼ばれるコンクリート建造物で周囲を覆った上で住民の一切を遠方に疎開させ、原発近隣には一切立ち入り禁止にしている訳です。
ところが福島第一原発事故については、もう安全だ、大丈夫だと言いながら、避難指示区域をどんどん解除にして、原発の近場にもじゃんじゃん住民を帰還させて住まわせようとしていますよね。これは殺人に近い行為であり、やはりこの男は福島県民の生命などなんとも思っていないのではないかと感じ、怒りがこみあげてきます。
原発が立地する大熊町の渡辺利綱町長も、「長期間とは、どの程度の期間なのか分からないが、大熊町としても、双葉郡全体としても、核燃料デブリの原発構内での長期保管というのはあってはならないと思う」と話したうえで、「取り出したデブリなどは国が責任を持って、早い段階で県外に安全に保管することが大事だ」と原子力規制委員長の発言に懸念を示したようです。
全く、住民の命をなんだと思ってるんですかね、福島市生まれの田中俊一原子力規制委員長様!!!
(投稿ネーム:藤原定家)
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田中俊一氏は原子力規制委員会の長たる人物ですが、彼が「規制」しているのは原子力ではなくて住民の人権の方だろう、というのがもっぱらの評判ですね。原子力産業を栄えさせるために、住民にはうまいことを言って騙しながら見殺しにするという使命を帯びているかのようです。
<「投稿サイト」編集部>