ギャンブル国家邁進へとブレ続ける安倍政権

安倍晋三氏が「ブレない」というフレーズをしつこく繰り返し、自分がいかに信念が強く頼れる人物であるかを国民に印象づけようとしていることに疑問を感じます。例えば強行採決断行を進めるTPPですが、野党だった時に彼は自民党総裁として「ウソつかない TPP断固反対 ぶれない」とスローガンを掲げていたのを私は今でもハッキリと覚えています。2012年、圧倒的勝利の総選挙後は約束など全く意に介さず安倍自民党は翌年3月に何と手の平を返したようにTPP交渉参加を発表したのですから、有権者にしてみれば完全に裏切られたことになります。そして「TPP推進にブレない」と安倍が得意気に訴えるいい加減さには開いた口が塞がりませんでした。
そして今度は「カジノ法案」の強行採決です。この法案の中身について大方のメディアも「百害あって一理なし」としてさまざまな角度から批判や疑問をなげかけていますが、自民党はカジノを解禁する事で、観光や地域経済が振興されるという効用を強調します。しかし実際に海外の例を見ると一過性のブームに終わったり、逆に周辺の商業が衰退するなど、失敗例の方が多いのです。そしてなんといってもギャンブルはどこまでいってもギャンブルであり、依存症を発生させたりして人を不幸に陥れる要素が満載です。そういう問題山積の法案を、委員会でわずか5時間33分の審議で打ち切り採決を強行をしたのだから酷いものです。
この法案については与野党各々に賛否両論で議員が存在しているせいで全体的にグダグダであり、どの政党の内部でも議論がされず、意思の統一もできないままの採決となったわけで、国権の最高機関たる国会の存在と政党そのものの真価も問われていると思います。
真の国益に関わるものからはブレまくり、年金カットや医療費自己負担増額、消費税増税やTPPなど、国民が嫌がる事は一切ブレずにやり続けるという強い姿勢を示す安倍総理をいつまで政権にのさばらせておくのでしょうか。今年は、国民の資質も問われていく年になると感じています。
(投稿ネーム:ブレ男)
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確かに安倍晋三氏は、刑法がギャンブルを禁止している主旨をキチンと理解していないようです。ギャンブルを合法化してしまうと、ギャンブル依存症の増加や、マネーロンダリング(資金洗浄)の恐れが増大しますし、暴力団の関与、地域の風俗環境・治安の悪化、青少年への悪影響など、計り知れないリスクが野に放たれることになります。現在の日本には「病的ギャンブラー」と判断される人が536万人もいると言われているのですから、間違いなく大変なことになりますが、安倍晋三氏はそういう現実には目を背けながらずっと「カジノ解禁法案」に執心しており、「成長戦略」の目玉と考えているのですから困ったものです。アベノミクス自体は失速気味ですから、ネタ切れの状況にテコ入れしたいという程度の動機だと思います。それで国民をかなり危険な状況に晒した無能な首相として歴史に名を残しそうですが、それと同時に我々もそれを支持した愚かな国民として名を残してしまわないように注意しないといけませんね。
<「投稿サイト」編集部>