12連勝しても強豪とは呼ばれない聖光学院

高校野球福島大会決勝を盤石の試合運びで圧勝し、戦後最長を更新する12年連続の夏の甲子園出場を決めた聖光学院の野球部ですが、12連覇したにも関わらず、全国的には決して強豪とは呼ばれないみたいですね。その理由は、東日本大震災後に他の地元勢の練習環境が極端に低下したのに対して、聖光だけは自前の運動場等が充実していたりと、非常に恵まれた環境にあったということが大きいようです。それに加えて、聖光学院がただただ野球に勝つためだけに県外各地より、そこそこ野球が出来る人材を集めまくっていることもあげられます。そのため、地元では大分前から「勝って当たり前」とか「勝つべくして勝っている」というような見方をされています。入学から卒業まで、ひたすらに野球をするためだけに高校に在籍しているマシーンのような生徒を大量に抱えているのですから、まともにやっても勝てないと、地元勢のモチベーションが最初から低いのも多少頷けるところではあります。第一・第二試合などにはレギュラーは出場させず、温存する余裕ぶりです。
それでも高校野球なのですから、これまで地元が育んできた高校生の勇士を応援したいというのが人情というものですが、聖光学院が実際に試合する際の出場選手に地元出身が殆ど見受けられない、というのも問題だと思います。少し前に聞いたところによると、ベンチ入りしている15人程の選手の内、地元勢はせいぜい3人ぐらいだと言われ、更にその中でレギュラーともなれば1人ぐらいではないか、と言われています。これでは応援しようという意欲がなかなか沸いてきません。
ただ勝つためだけにそこまでやっているくせに、県の決勝戦後にインタヴューに答えた斎藤監督は、「正直、負けるかもという怖さがあったが、選手たちは頼もしかった。安心してみていられた」などと嘯いていて、訳が分かりませんでした。
私は、高校野球がどんどんプロ野球化していっているような気がしていて、とても不安なのですが、地元では聖光学院からそれを感じさせられます。高校野球は、この先どうなってしまうのでしょうか。
(投稿ネーム:単身赴任球児)
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確かに、高校野球本来の趣旨が、全国の地域ごとに特色のあるチーム同士がフェアに競うところにあるというのは仰る通りですね。勝つためだけに、地元以外から大勢の生徒を集めるという行動自体、プロ野球でいうところのドラフトに相当するものとも言えますので、極めて興ざめであることは間違いありません。福島では、残念ながら聖光学院はその最たるものと言って良いでしょうね。しかしながら、全国大会では最高でも8強止まり、というシビアな結果が示すところは、レベルの低い地元勢の中でトップになったに過ぎない、ということなのかも知れません。
<「投稿サイト」編集部>