東北中央自動車道工事中の伊達市で出土した有害物質「愚者の黄金」

1月5日のちょうさん様からの「東北中央自動車道工事のルート上から出土した「有害物質」って何?」というタイトルのご投稿について、編集部が調査取材しました結果をお知らせさせていただきます。
まず、伊達市富成地区と大柳地区 の土中から有害物質が出てきたというのは紛れもない事実であり、その物質は「黄鉄鉱(オウテッコウ)」と呼ばれるものでした。その名の通り黄金色を帯びている鉱物なので、ずっと昔から、発掘した人が「金を掘り当てたぞ!これで大金持ちだ!」と小躍りしながら自慢して回った挙句に、全然別物だと判明して周囲から後々まで馬鹿にされるという逸話から、「愚者の黄金」という俗称で呼ばれることも多いようです。端的に言うと、鉄と硫黄と砒素が結合している重金属なので、これが人間の生活圏に存在していると人体に有害なのは間違いありません。砒素や、硫酸が発生するからです。
これがなんと、同地区の土中に約30万㎥も存在していたことが工事中に確認されてしまい、国交省側としては冷や汗ものだということが今回の調査で分かってきました。
一応、一部の住民からの強い要請に応じてこの件について、ごく小規模の説明会は開かれたようですが、それを聞けたのはほんの一握りの人々であり、実質的にはちょうさん様の仰る様に「一切知らされていない」という認識を持たれているのは当然のことと言えるでしょう。
これまでの悪しき傾向としては、こうした際には住民に知られないように誤魔化して黙々と工事を完遂してしまうようなところがありましたが、今回の黄鉄鉱の場合は実は工業的にも都合が悪く、「コンクリートを著しく劣化させる」という害があるので運搬処理せざるを得ず、否応無しに住民には発覚してしまったという訳です。 国交省側は住民感情の悪化を恐れているようで、噂によれば、同地域に歩道橋を作ってあげるなどの条件を出して、必死に懐柔を試みているということです。
正に、「愚者の黄金」を掘り当ててしまい、ご愁傷様、といったところでしょうか。
<「投稿サイト」編集部>