汚染水浄化後に半減期1千万年以上の放射性物質残留だって!?

東京電力福島第一原発で汚染水を浄化した後とされる水に、トリチウム以外の放射性物質が残留しているそうですね。その中には、なんと、放射性物質の量が半分になる半減期が約1,570万年の長寿命のものも含まれているようです。
これまでの経過としては、多核種除去設備ALPSでも唯一除去出来ないとされてきたトリチウム水の処分を巡って、人体への影響は小さいなどとして、処分に向けた議論が政府の小委員会で本格化していました。それ自体、疑問を持っていた市民が大勢いる状況だったにも関わらず、更にトリチウム以外の放射性物質の存在まで確認されてしまったことになります。 
東電によれば、2017年度に汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化した後に測定した結果、半減期が約1,570万年のヨウ素129が1リットル当たり最大62.2ベクレル検出され、法令基準値の同9ベクレルを上回っていたとのこと。他にも、半減期約370日のルテニウム106(基準値100ベクレル)が最大92.5ベクレル、約20万1千年のテクネチウム99(同1,000ベクレル)が最大59.0ベクレル検出されたようです。
しかも、過去にALPS導入当初に浄化性能が安定しないまま運転していた時期はさらに濃度が高かったらしいのですが、それについて東電は「詳細は集計していない」という、なんとも投げやりな説明をしているようです。
8月時点で保管中のトリチウム水は約92万トンに上るそうですが、約680基のタンクごとの放射性物質濃度も「調べていない」と言っています。
このいい加減さ、この投げやりな感じ、地元の福島県民を馬鹿にしているとしか思えず、憤慨しているのは私だけではないと思います。
(投稿ネーム:ウラミニウム)
—————————————–
汚染水の海洋投棄については、海洋資源を損なう危険性という観点からも元々反対の意見は多く、少なくとも漁業関係者が壊滅的な打撃を受けることは前々から論点としてあげられていました。民間団体の知見として、現在のような小分けのタンクで無く工業用大型タンクで保管すればまだ経済的に保管可能であるという方法も提示されていますが、原子力規制委は「海洋投棄以外の方法は無い」と強硬に言い続けています。恐らく、海に流す事自体に証拠隠滅効果があるので、早いとこ流してしまえ、という見解だと思います。それも賛否が分かれていますが、それに輪をかけて酷いのが東京電力で、なるべく金を使いたくないので、集計もしない、調査もしない、何もしたくない、という分かり易い態度が福島県民の怒りを買うのは当然というところであると思います。
<「投稿サイト」編集部>