こもサイトで何度も登場してきているLCC(格安航空会社)ですが、また墜落という大惨事が起きてしまいました。乗客乗員150人の生存が絶望視されるドイツのLCC、ジャーマンウィングスですが、なぜこのようなことが起きてしまったのでしょうか。
ジャーマンウイングスは、親会社、ドイツのルフトハンザは業界内では非常に評判の良い航空会社の一つでした。それが何故このような事態が引き起こされたのかということになります。
パイロットの育成には、航空会社によって若干差はあるとはいえ、日本円で1億6000万円から2億円かかると言われています。自動車の免許が40万円位だとするとそれだけ訓練を徹底してやっと乗客を乗せて大空に飛び立って行くわけですね。もちろんその中にはドロップアウトする人間もいるでしょうし。それだけ、多くの人命を預かり、高度な操縦技術を要するパイロットという職種なわけですが、企業としてもパイロットの健康面や人格を徹底的に把握しているのものと思われますし、筈です。
そこで起きたこの事故です。フランス、ドイツ両国共にテロの可能性はないと否定をしていました。それは今回事故を起こした副操縦士が、精神疾患(うつ病)を患っていたという話が出てきているからです。機長がトイレに行くためキャビンを出ました。その際に副操縦士は急降下のスイッチに手を伸ばしたのです。このスイッチは肘や腕が誤って触れた位では作動しません。そのような事では常に急降下の恐れがある為、何度もスイッチを意図的に操作することにより、初めて作動することになっています。
回収されたブラックボックスによると、副操縦士の呼吸音が録音されていましたが、乱れていた様子もなく、冷静に操縦を行っていたというのが、事故調査委員会の見解です。機長もトイレから戻り、キャビンを開けるように求めたが、無言、要請にも応じず操縦中にもテロに繋がるような言葉を発しておりませんでしたし、精神疾患が引き起こした、突発的な行動だったと考えられます。
うつ病は本人にしかわからない、非常に辛い病気です。病気として認定されていながらも、周りからは認められず、ただの怠けもの病としてのレッテルを貼られていることも事実です。うつ病患者はなるべく、病気であることを隠したがる傾向にあります。それは、言ったところで何も変わらず、精神的に追い詰められている状況でも上司からのパワハラなどを受け、非常に辛い状況で仕事を強いられることが非常に多く、日本では交通事故死など比較にならない位の自殺者が出ています。
この副機長も、日々の業務や人間県関係に疲れ果て、このような行動を起こしたとなると哀れではありますが、今回の件はただの自殺で済まされる問題ではありません。150名という、尊い人命が一瞬に奪われてしまいました。これは他人を巻き込んだ殺人事件ともいえ、非常に心が痛む事件です。
それにしても、航空会社での健康診断や人格の確認など、大手の企業にしては人選共にあまりにもお粗末だったのではないでしょうか。昨年、日本領空でアルゼンチン人の機長、日本人女性が副機長の日本のLCC機が海面に激突寸前という事態もありましたし、病欠続きでパイロットが確保できず、運休や遅延が続くLCC。スタッフのサービスは最悪、使用機材は狭い、こんなLCCが欧米では4割を占めているというのが不思議です。結論から言うとLCCのパイロットは安上がりの質の低い人が操縦していて、企業も危機管理がなっていなく、サービスも最悪ということですね。それを承知で多少の危険を考えて利用するしかないのでしょうか。
やっぱり私は大手航空会社の格安航空券を使用して、安心安全に空の旅をしたいものです。
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航空機で移動する以上、絶対に墜落がないとは言えません。しかし、無用な危機は回避し、安心して旅行やビジネスを行う移動手段としたいものですね。
<「投稿サイト」編集部>