原発トップセールス妄想が藻屑と消え去っていくアホノミクス

中通り在住の者です。安倍首相が原発を海外に積極的に輸出する「トップセールス」などと息巻き始めたのは確か2013年の10月頃だったと記憶しています。その時私は福島県民の一人として、「何を馬鹿な事言ってるんだ?」と憤慨したのを覚えています。これだけ甚大なる被害を及ぼす事故を発生させておいて尚、まだ原発に固執するのか?と思ったからです。当時安倍氏は、トルコで開かれた首脳会談で原子力エネルギーに協力する共同宣言に署名し、「シノップ」という地区に原発4基をつくることで大枠合意したことを高らかに報道していたものです。
ところが、ここに至って日本政府と三菱重工業が、トルコの原発計画を断念する方向へと舵を切ったみたいですね。原因は、安全基準の強化を受けた事業費の高騰で、原発では採算が取れなくなったからです。
つまり新しい安全基準にかかるお金が膨大だという事なのでしょうが、そんなの、原発事故を体験した私達にしてみれば、「何を今更?」と言いたくなるような当然の結果ですよね。
報道によれば、事業化に向けた調査を進めた三菱重工が、事業費が想定の「2倍超となる4兆円以上」に膨らむという試算をはじき出したからだそうです。こんなに高いと、参加企業がいったん事業費を負担して発電事業による利益で回収する仕組みなのだから、トルコ国民の電気料金が高騰し、結果としてエルドアン政権の支持率が下がる事になるので、大迷惑というところでしょう。そんな訳で、トルコ側ははっきり、「失望した」と怒りを露にしているそうです。
5年越しのトップセールスが見事にポシャった様子を見ると、この先見性の無さに、アベノミクスならぬアホノミクスの終焉を感じます。
(投稿ネーム:あるぜん珍太郎)
—————————————–
正しく、あるぜん珍太郎さんのご指摘通りだと思います。原発政策の終焉=アベノミクスの終焉、という見方も有力ですね。もとい、アホノミクスとのことでしたか(笑)。
<「投稿サイト」編集部>