梁川工業団地から撤退の検討を始めた福島太陽誘電

台風19号による阿武隈川支流、伝涌川からの床上洪水浸水被害に見舞われた伊達市梁川工業団地内にある半導体部品製造メーカーの福島太陽誘電(株)ですが、5棟ある製造工場だけでなく、製造ラインの内、精密機械を含めたICチップ半導体関連部品のメーカーの心臓設備である空調室外機も機能しなくなったことから復旧するコストと新工場を建設するコストがイーブンだと言われているそうです。そうした中、半導体部品メーカーとしての生命線である水害被害の可能性が低く、取引電子メーカーと距離的に近い本社のある群馬県高崎市内の主力生産工場近隣に移転・撤退を検討していることが新工場増築見積もりを提出している大手建設会社関係者から聞こえてきました。
わざわざ最先端の生産設備を揃えた新工場を梁川工業団地に再建設するより、水害被害の少ない高台にある群馬県内の主力工業団地に生産設備を移管したほうが水害等による特別損失も発生せず、安全だろうと言われています。 半導体生産ブロック体制を維持出来なくなってしまうことを、企業としては全力で回避しなければいけないからだといいます。
以前、8.5水害があって心配だったようですが、当時の池田町長の町執行部から、広瀬川の河川改修も終わっているのだから百年に一度の水害が来ても大丈夫と言われて工場を建設したのだそうです。ところが、まだ30年も経っていないのに工場水没という大きな被害が出てしまいました。これでは、地の利も良くない梁川町に再建するのは無謀かも知れません。
太陽誘電といえば、まだヒ素バラ巻き問題が解決していないところですよね。一体、伊達市工業界はどうなってしまうのでしょうか。推移が気になってしまいます。
(投稿ネーム:だましたわけじゃありませんが・・・)
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伊達市の工場出荷高を支えているのは何と言っても保原町の富士通アイソテックですが、梁川町では福島太陽誘電(旧ザッツ福島)でした。
富士通については中国企業レノボと提携以来、製品を作れば作るほど赤字が増えると言われ、最近は撤退が噂されています。
それに加えて太陽誘電も撤退するようでは、伊達市の税収はどうなってしまうのでしょう。そこには数多くの下請け企業もぶら下がっていますから、大変なことになると思われています。何も考えていないと言われる脳天気な須田博行市長が、一体、どうする気なのかが問われていますね。
<「投稿サイト」編集部>