マスコミ業界の雄である朝日新聞の兄弟会社であるテレビ朝日グループですが、宣伝広告費の大幅減少により、遂に全国に張り巡らされた系列子会社の再編・統合に動き出したことが監督官庁の総務省から聞こえてきました。
「県域制度の廃止」という県単位のテレビ局の放送免許を廃止して、複数地域での放送免許を認めるという内容のもので、総務省が目指している「広域行政」に合致することから、近い将来に国策化することは時間の問題だと言われています。
具体的には、福島放送と仙台にある東日本放送を統一し、人件費だけでなく放送設備の合理化によって経費削減と経常赤字を防ぐことが最大の理由だそうです。そうなると、経常利益で福島放送は東日本放送に完敗しますから、新会社は宮城県主導の番組編成・地域ニュースの放送になると囁かれています。地域の過疎問題と同じで、人がいなければ収益は上がらなくなりますから、「スマートシティ」構想と同じく宮城県・仙台だけが生き残る戦略になるようです。
内堀雅雄知事では、古巣の総務省の戦略には逆らえませんよね…。
(投稿ネーム:過疎とともにTV局も消滅⁉)
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月刊タクティクスにおいて、福島テレビの社外取締役問題を連載していますが、新型コロナウイルス感染症の大きな渦中、少子化・人口減少社会の中で地方テレビ局は消えていく定めなのかもしれません。こうした業界再編といった問題の多くは行き着くところ、人口減による影響ですが、残念ながら人口増加に即繋がる特効薬は無いと言えます。
出産可能年齢の女性の絶対数の減少に加えて、高学歴化が進み晩婚化となり、1人の女性が生涯に産む子供数=合計特殊出生率は低下しています。既に日本人の子供数は明治時代と同程度にまで減っています。また、多様化した現在、生涯独身率も高くなる一方です。高齢者比率は増加の一途をたどり、高齢者を支えながら、たくさんの子育てもしないといけないというのでは、若者の負担が大き過ぎると言えるでしょう。「産めよ増やせよ」といった単純な政策は過去のものとなってしまいました。
<「投稿サイト」編集部>